the PLAY/GROUND vol.0 遊び場レポート31: 薛珠麗

『ブルールーム』ver.Aの【貴族】斉藤直樹氏からよろしくされました、『ブルールーム』ver.A, B, Cの演出担当、薛 珠麗です。


12月30日は『ブルールーム』年内最後の稽古でした。全員での顔合わせと、奇しくも同じ稽古場、そしてきっかり1か月の時間が経過していました。そして1か月前と同じように、稽古場でしばし語らう時間が設けられました。あの時には初対面だった出演者たちが、1か月の間、文字通り朝から晩まで稽古場で共に時を重ね、今では同じ世界を共につくり、助け合う仲間になっています。稽古場には1か月前には存在しなかった美術や衣裳が並んでいます。そして、直接手を触れることはできないけれど、出演者たちとスタッフ全員によって『ブルールーム』という作品が3ヴァージョン、確実に結実しようとしています。

10人の男女が螺旋のように廻りながら織り成す、10の求め合い。その同じ構造を取りながら、3つのヴァージョンはそれぞれ全く異なった ドラマを展開させています。述べ30人の男女が螺旋のように廻りながら織り成す、30の求め合い。そこでは、男女の間に起こり得ることが全て、起きているかもしれません。是非!是非!!劇場にお運びいただき、体験していただけたらと思います。

同時上演『背信』もまた、3人の男女が求め合う螺旋のような作品です。何とこのほど追加公演が決定し、こちらも2ヴァージョンによる上演と なりました! PLAY/GROUND Creation 企画者であり、『ブルールーム』ver.Bでは【劇作家】を、ver.Cでは【貴族】を演じ、『背信』演出を担当している井上裕朗が、何と自ら『背信』ロバート役で登板します。ひゃーーーー!最新情報はこちらをごらんくださいませ。https://twitter.com/__PLAY_GROUND__

さて、稽古場ブログのバトンを最後の走者に渡します。アンカーは『背信』ウェイター役、坂本なぎさんです。先ほど「3人の男女」と言いましたが、なぎさん演じるウェイターは、嵐が吹き荒れる螺旋のとなりでそっと凪いだ入江のような存在です。『背信』チームも『ブルールーム』チームも全員、なぎさんのあたたかな存在感が大好きです。わたしは今回のメンバーの中ではなぎさんとの接点が一番少ない、と思っていたのですが、お話ししてみると、そこにはちゃんと演劇的なご縁があったのでした。こうして演劇は、それこそ螺旋のように、繋がっていくのだなぁ、と1年の最後に実感しています。

なぎさん、よろしくお願いします!

写真は、クリスマスもハードなスケジュールで稽古していたキャスト&スタッフに、音響のシュガーさんこと佐藤こうじさんが差し入れて下さった クリスマスのお菓子です。

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