the PLAY/GROUND vol.0 遊び場レポート04: 杉森裕樹「電気がつかない…!」

どうも。部屋の電気がつかなくなってしまった杉森裕樹(スギモリヒロキ)です。

そういえば最近、部屋の電気をつけてもちょくちょく勝手に消えていた! ついに心霊現象に遭遇してしまったのか!とワクワクしてたら、ただの寿命か! 返してほしい! 私のワクワク!

しかし、真夜中に台本を読んでいたらの出来事だったので、おちおち残念がってはいられない!全く!なんて世の中だ! まさか、携帯のライトでずっと台本を照らしているわけにもいかないし、どうしたものかと部屋を漁ってみることにした!

こうゆう時、たいてい探している途中で見つけた物に、心奪われ作業が進まなくなってしまうのだが、今回はサクサク進む! 昔、読んでいた戯曲や使っていた小道具、どれも私の手を止めることはできない! なぜならばほとんど何も見えないからだ! このままだと心が萎える!

そう思った私は、携帯から音楽をかけることにした! Deep PurpleLed Zeppelin、最近だと、Die Antwoord どのアーティストもすばらしい! 暗闇の中で消えかけた私の心に火がともる! なんだったらテンションもノリにノル! ちょうど、The Rolling Stonesの「Sympathy for the Devil」を鼻歌していた時だ! サビの部分で最高潮の鼻歌になっている時、あるものを見つけた! それは10年ほど前に実家を飛び出した時に持ち出した間接照明だった! これは幼少期、私の父が使っていた物だった! 薄暗い部屋で夜遅く、これをつけて酒を飲みながら仕事や趣味に没頭していた父! そんな父の楽しそうな背中を見て大人というものに密かに憧れた私! この間接照明は私にとって、大人しか使えない特別な物だった! こんな宝物が眠っていたのか! 古い馴染みの友人に10年ぶりに再会した気分だ! さっそく使ってみよう! しかし、上京したての時はいつも使っていたが、はて今はちゃんとついてくれるだろうか? ドキドキを胸に恐る恐るスイッチを入れてみる! 暗闇に慣れた私の目にはいささか強く、しかし懐かしくも優しい光が目の前に飛び込んできた! 「ひさしぶり!」 そう言ってくれている気がした! 明日、すぐにでも蛍光灯を買いに行くつもりだったが気が変わった! しばらくはこの宝物のノスタルジックな光を味わうことにしよう!


宝物と言えば 今回の「the PLAY/GROUND」の稽古場でも宝石のようなキラキラした言葉がたくさん飛び交っている! 特に演出家の薛 珠麗さん!(彼女のことはある理由からジュリちゃんと呼んでいる!) 彼女の生み出す言葉の一つ一つが美しいこと! しかもただ美しいだけでなく、それらには情熱もはらんでいるので力もある! 酸いも甘いも経験してきたであろう人生の先輩にしか出せない、その人の力と歴史ある言葉たちだ! その言葉に影響されることがなんと心地よいことか! そして、おそらく他の共演者達も影響されている! まだ、椅子に座ってディスカッションしているだけなのに一体どうなってしまうのか? この現場でそれを逐一目撃できることが嬉しくて楽しみでたまらない!


さてさて! 明日のブログ担当は北見有理ちゃん! 実は有理ちゃんと初めて会ったのは5年ほど前に行ったワークショップだった! その後もちょくちょくワークショップなどで顔を合わせていたのだが、ちゃんと向き合って演技するのは今回が初! とってもシャイで繊細な女優さんです! そんな彼女と繊細に大胆にシーンを作っていけたらなと思っています! どうぞよろしく! はい!

今日の写真は遅くまで台本の読みに付き合ってくれたもう一人のシーンパートナー! 五十嵐 優ちゃんです!

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