the PLAY/GROUND vol.0 遊び場レポート30: 斉藤直樹「愛に言葉は必要か」

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芝居に熱中しているうちに2015年もあと2日になってしまいました。
街にあふれる正月飾りも今年は僕にとっていっそう意味のないものに思えてきます。
そもそも11月ころから「今年も残すところ」なんて言い方するけど
じゃあ年末は今年の残りなのか?

街に出ればいつもの光景が広がっています。
僕らが芝居をするしないにかかわらず生活は続いています。
あんなに悩んで考えていたことが急にバカらしく恥ずかしくなって
行き交う人たちに紛れて家路につき、飯を食らって飲んだくれて眠りに落ち
日が昇って少し生き返り、まだ肉体があることを確認します。
そして自分が自分以外の何ものでもないことにホッとしたりムッとしたりします。

活字や電波で無責任な言葉が飛び交う時代で
人の口から耳に、心に直に響く振動はどれだけあるのか。

俳優は相手と一緒に存在し呼吸し、
好きも嫌いも喜びも痛みも全部抱きしめて手放します。

世の中の人がみんな芝居すればいいのに、
そしたら世界は愛に包まれるだろうにって時々真剣に考えます。


愛に言葉が必要かどうかは答えが出ないけど、
少なくとも芝居に言葉は必要だな。


ああもうよくわかんなくなってきた!
あとよろしく珠麗ちゃん!